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【新連載】防災の常識を疑う。【第1回】「避難所へ行けば安心」は本当か?

「避難所と在宅避難・テント避難を比較し、自分や家族を守る避難方法について考える防災キャンプのイメージ画像」
避難所へ行くことだけが正解ではない。大切なのは、自分と家族に合った「生き抜く力」を持つこと。

【新連載】防災の常識を疑う。


私たちは長い間、「災害が起きたら避難所へ行く」「防災グッズを買って備える」「知識を学ぶことが防災である」そんな当たり前を信じてきました。


もちろん、それらはとても大切なことです。

しかし、本当にそれだけで、自分や家族、大切な人を守ることができるのでしょうか。

避難所へ行けない人はどうするのか。


ペットがいる家庭は。

小さな子どもがいる家庭は。

高齢者や介護が必要な家族がいる場合は。

災害は、すべての人に同じ形で訪れるわけではありません。

だからこそ私たちは、これまでの「防災の常識」を一度立ち止まって考え直したいと思います。


防災とは、災害の時だけ役立つ知識ではなく、

火を使う力。暮らしを作る力。助け合う力。そして、どんな状況でも生き抜く力。

それらを日常の中で育てていくこと。

この連載では、アウトドアの知恵と防災の視点から、

「本当に必要な防災とは何か」

を一緒に考えていきます。


【第1回】「避難所へ行けば安心」は本当か?


災害が起きたら避難所へ行く。

私たちは子どもの頃から、そう教えられてきました。


しかし、現実はどうでしょうか。

避難所へ行きたくても行けない人がいます。

ペットを飼っている人。

介護が必要な家族がいる人。

障害がある人。

乳幼児を抱える家庭。

また、避難所に行くことができても、

プライバシーがない。眠れない。トイレが使いにくい。感染症が心配。

そんな課題も少なくありません。


つまり、

「避難所へ行く」という選択肢だけでは、すべての人を守ることはできないのです。


私たちが考える防災は、避難所へ行く力ではなく、避難所以外でも生活を維持できる力を身につけることです。


例えば、

家の中で安全な場所を作る。

停電しても火を使える。

断水しても水を確保できる。

雨風をしのぐシェルターを作れる。

必要なものを自分で工夫できる。

これは特別な能力ではありません。


実は、キャンプやアウトドアの中で自然と身につく技術ばかりです。

テントを張ること。

焚き火をすること。

食事を作ること。

限られた道具で工夫すること。

アウトドアは、不便を楽しみながら、

「何とかする力」

を育ててくれます。


そして、その力は災害時にこそ大きな意味を持ちます。

もちろん、私たちは避難所を否定しているわけではありません。

避難所も大切な選択肢の一つ。


しかし、それだけに頼らない。

自分と家族の暮らしを守るために、もう一つの備えを持っておくこと。

それが、私たちが伝えたい「生き抜く力」です。


避難所へ行けば安心は本当か。避難所、在宅避難、車中泊など多様な避難方法と生き抜く力を表現した防災イメージ
災害時、本当に必要なのは「どこへ避難するか」ではなく、「どう生き抜くか」を考えること。


【次回予告】

第2回では、「防災グッズを買えば安心」は本当か?をテーマにお届けします。

たくさんの防災用品を持っていても、使えなければ意味がありません。


災害時に本当に必要なのは、モノなのか。それとも、生きる力なのか。

防災の常識を、もう一度一緒に考えてみましょう。


防災は、災害のためだけの知識ではない。

日常を豊かにし、人と地域をつなぎ、生きる力を育てる文化である。


一般社団法人 日本防災キャンプアウトドア協会


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