【新連載】防災の常識を疑う。【第1回】「避難所へ行けば安心」は本当か?
- akiyuki yamasaki

- 6月22日
- 読了時間: 3分

【新連載】防災の常識を疑う。
私たちは長い間、「災害が起きたら避難所へ行く」「防災グッズを買って備える」「知識を学ぶことが防災である」そんな当たり前を信じてきました。
もちろん、それらはとても大切なことです。
しかし、本当にそれだけで、自分や家族、大切な人を守ることができるのでしょうか。
避難所へ行けない人はどうするのか。
ペットがいる家庭は。
小さな子どもがいる家庭は。
高齢者や介護が必要な家族がいる場合は。
災害は、すべての人に同じ形で訪れるわけではありません。
だからこそ私たちは、これまでの「防災の常識」を一度立ち止まって考え直したいと思います。
防災とは、災害の時だけ役立つ知識ではなく、
火を使う力。暮らしを作る力。助け合う力。そして、どんな状況でも生き抜く力。
それらを日常の中で育てていくこと。
この連載では、アウトドアの知恵と防災の視点から、
「本当に必要な防災とは何か」
を一緒に考えていきます。
【第1回】「避難所へ行けば安心」は本当か?
災害が起きたら避難所へ行く。
私たちは子どもの頃から、そう教えられてきました。
しかし、現実はどうでしょうか。
避難所へ行きたくても行けない人がいます。
ペットを飼っている人。
介護が必要な家族がいる人。
障害がある人。
乳幼児を抱える家庭。
また、避難所に行くことができても、
プライバシーがない。眠れない。トイレが使いにくい。感染症が心配。
そんな課題も少なくありません。
つまり、
「避難所へ行く」という選択肢だけでは、すべての人を守ることはできないのです。
私たちが考える防災は、避難所へ行く力ではなく、避難所以外でも生活を維持できる力を身につけることです。
例えば、
家の中で安全な場所を作る。
停電しても火を使える。
断水しても水を確保できる。
雨風をしのぐシェルターを作れる。
必要なものを自分で工夫できる。
これは特別な能力ではありません。
実は、キャンプやアウトドアの中で自然と身につく技術ばかりです。
テントを張ること。
焚き火をすること。
食事を作ること。
限られた道具で工夫すること。
アウトドアは、不便を楽しみながら、
「何とかする力」
を育ててくれます。
そして、その力は災害時にこそ大きな意味を持ちます。
もちろん、私たちは避難所を否定しているわけではありません。
避難所も大切な選択肢の一つ。
しかし、それだけに頼らない。
自分と家族の暮らしを守るために、もう一つの備えを持っておくこと。
それが、私たちが伝えたい「生き抜く力」です。

【次回予告】
第2回では、「防災グッズを買えば安心」は本当か?をテーマにお届けします。
たくさんの防災用品を持っていても、使えなければ意味がありません。
災害時に本当に必要なのは、モノなのか。それとも、生きる力なのか。
防災の常識を、もう一度一緒に考えてみましょう。
防災は、災害のためだけの知識ではない。
日常を豊かにし、人と地域をつなぎ、生きる力を育てる文化である。
一般社団法人 日本防災キャンプアウトドア協会



コメント