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防災の常識を疑う【第3回】「知識があれば人は動ける」は間違い。

防災は知識ではなく、日常を豊かにする生きる力である。
防災は知識ではなく、日常を豊かにする生きる力である。

【防災の常識を疑う③】「知識があれば人は動ける」は間違い。


私たちは、災害について学び、避難方法を知り、防災グッズを準備します。

もちろん、それは大切なことです。


しかし、本当に知識だけで人は動けるのでしょうか。

例えば、避難所で見知らぬ人に声を掛けられるだろうか。

困っている人に、「何か手伝えることはありますか?」と言えるだろうか。

ペットを連れて避難し、周囲の人と協力しながら生活できるだろうか。

子どもが不安で泣いている時、自分自身も不安な中で安心させることができるだろうか。


災害時に求められる力は、知識だけではありません。

判断する力、人とつながる力、落ち着いて考える力。

困難な状況でも、「何とかしてみよう」と思える力。


それらは、本を読んだだけでは身につきません。

人は、「知る」→「体験する」→「できる」→「続ける」という過程を経て、初めて自分の力に変わります。


例えば、子どもたちが初めてキャンプをすると、思うようにいかないことがたくさんあります。

雨が降る。

寒い。

思い通りにならない。でも、仲間と相談し、工夫し、最後には笑顔で終わる。

その経験は、単なるアウトドア体験ではありません。

「困っても何とかなる」という自信になります。

自分が納得するまで何度もチャレンジできる「火を起こし体験」
自分が納得するまで何度もチャレンジできる「火を起こし体験」

また、女性たちがキャンプを通して交流し、お互いの不安や悩みを共有すること。

ペットと一緒に過ごしながら、避難生活を考えてみること。

医療従事者が、医療技術だけではなく、生活を維持する方法を学ぶこと。

それらすべてが、災害時だけではなく、日常をより豊かにする経験になります。


私たちは、防災を特別なものにしたくありません。

災害が起きた時だけ役立つ知識ではなく、日々の暮らしを楽しみ、人とつながり、困った時に支え合えること。

その積み重ねが、本当の防災につながると考えています。


防災は知識ではなく、日常を豊かにする生きる力である。

だから私たちは、知識を伝えるだけではなく、体験を通じて、生きる力を育てる「防災キャンプ」を続けています。


【次回予告】

では、キャンプは単なる遊びなのでしょうか。

自然の中で笑い、仲間と食事をし、不便を楽しむ時間は、なぜ防災につながるのでしょうか。


第4回は「キャンプは遊び」で終わらない。

楽しさの中にある、本当の防災の価値について考えます。


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