災害時のアウトドアスキル防災キャンプ体験
About Me.私たちについて
近年、日本各地で頻発する自然災害。地震、台風、豪雨、土砂災害など、いつどこで私たちの暮らしが脅かされるかわからない時代に生きています。そんな中で「防災」は特別なものではなく、私たちの「日常」と切り離せない大切なテーマになっています。
しかし、防災の大切さは分かっていても、「難しそう」「堅苦しい」「実際の行動に結びつかない」と感じる方も少なくありません。そこで私たち日本防災キャンプアウトドア協会は、防災に“楽しさ”と“実践的な学び”を掛け合わせることで、子どもから大人まで、誰もが自然に防災に触れられる環境をつくっています。
私たちが注目しているのは、「キャンプ」や「アウトドア活動」に込められた力です。自然の中で火を起こす、テントを立てる、水を確保する、仲間と協力しながら生活する——これらすべては、非常時の「生きる力」へと直結します。つまり、アウトドアは楽しいだけでなく、“備える力”を育てる最高の実践の場なのです。
協会では、災害時に役立つスキルを学べる防災キャンプを中心に、さまざまなプログラムを展開しています。ロープワークやタープ設営、簡易トイレづくり、火起こし体験、炊き出し調理、防災グッズの使い方など、体験型で楽しく学べる内容が盛りだくさんです。さらに、キャンプの要素を取り入れた宿泊避難体験や、親子で参加できる防災ワークショップなども定期的に開催しており、参加者からは「楽しく学べて記憶に残る」「家族で防災について話し合うきっかけになった」といった声が寄せられています。
また、私たちは多様な視点を取り入れたプログラムづくりにも力を入れています。高齢者や小さな子どもがいる家庭、女性、防災初心者、障がいのある方、ペットを飼っている方など、それぞれに合った備えや行動が求められるからです。誰もが自分ごととして防災を考えられるよう、参加者一人ひとりに寄り添った取り組みを行っています。
さらに、指導者や教育関係者向けの防災キャンプ指導者研修も行っており、全国各地で活動できる「防災×キャンプ」の担い手を育成しています。教育機関や企業、自治体と連携した出張講座やイベントの開催も行い、地域の防災力向上に貢献しています。
私たちの活動の根底には、「楽しむことが、備えることにつながる」という信念があります。自然を知ることは、自分や大切な人を守る力になる。そして、「もしも」の時に冷静に行動できる人が一人でも増えることで、社会全体の安全性が高まると信じています。
日本防災キャンプアウトドア協会は、これからも防災とアウトドアの力を融合し、「体験を通じて命を守る力を育てる」活動を全国へと広げていきます。
いま、防災を“体験”する意味
〜日本防災キャンプアウトドア協会の考える8つの価値〜
1. 「生きる力」を身につける実践的な学びの場
防災キャンプでは、テント設営、火起こし、水の確保、簡易トイレの作り方など、災害時に必要な生活技術を実際に体験できます。教科書や座学では得られない、体で覚える防災スキルが身につきます。
2. 「もしも」を「自分ごと」として捉えられる
参加を通じて、自分の生活環境や家族構成に合った備えを考えるきっかけになります。頭で理解するだけでなく、行動に結びつく防災意識が芽生えます。
3. 家族や仲間との協力・対話が生まれる
一緒に参加することで、家族間・地域間での連携意識が高まります。「誰が何を持つか」「どこで集まるか」などを話し合うことで、災害時の対応力が向上します。
4. 楽しみながら学べる=防災のハードルを下げる
「防災は真面目に取り組むもの」というイメージを超えて、アウトドアやキャンプの楽しさを入り口にした自然な学びが得られます。これにより、子どもや初心者でも気軽に参加しやすくなります。
5. 世代や背景を越えた共生・多様性の学び
高齢者、障がい者、乳幼児、外国人、ペット連れなど、さまざまな人の視点を取り入れることで、「誰一人取り残さない防災」について考える機会になります。
6. 地域の防災力を高める人材・ネットワーク育成
参加を通じて、防災に関心を持つ人が増えたり、指導者が育成されたりすることで、地域の共助力や災害対応力の底上げにつながります。
7. 非日常から得られる、日常への備えのヒント
キャンプという「不便な環境」に身を置くことで、普段の暮らしを見直すきっかけになります。たとえば、「普段の備蓄は足りているか」「電気が使えなかったらどうするか」といった問いが自然に湧いてきます。
8. 防災教育を持続可能にするコンテンツ力
「楽しい」「また行きたい」と思える体験は、継続的な防災意識の定着につながります。一過性ではなく、ライフスタイルに根づく防災を目指せます。
未 来への投資としての防災体験 〜キャンプが育む“生きる力”〜
これまで防災は「万が一のための備え=コスト」と捉えられがちでした。しかし、防災キャンプはその価値観を「体験によって得られる価値=バリュー」へと転換します。キャンプを通じて、火起こしやロープワーク、避難生活の工夫などを楽しみながら学ぶことで、自然と“生きる力”が身につきます。さらに、親子や仲間との絆を深め、地域のつながりやコミュニケーション力も育まれます。これは単なる訓練ではなく、日常や人生に活きる豊かな体験です。防災を重苦しい義務ではなく、楽しく実践できる学びに変えること。それが、防災キャンプの持つ本質的な価値です。防災を「コスト」ではなく「未来への投資」として考える時代へ──いま、私たちの暮らしに必要なのは、そんな新しい防災のカタチです。