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防災の常識を疑う【最終回】私たちが目指す防災とは

防災は知識ではなく、日常を豊かにする生きる力
防災は知識ではなく、日常を豊かにする生きる力

防災は知識ではなく、日常を豊かにする生きる力である。

ここまで、「防災の常識を疑う」と題し、10回にわたって防災について考えてきました。

「避難所へ行けば安心」は本当なのか。

「防災グッズを買えば安心」なのか。

知識があれば人は動けるのか。

キャンプは遊びで終わるものなのか。

フェーズフリーという考え方。

避難所で本当に困ること。

人とのつながり。

そして、子どもたちに必要な「考える力」。


一つひとつのテーマに共通していたのは、「防災とは何か」を問い直すことでした。

私たちは、防災を「災害のためだけのもの」にしたくありません。

災害は、いつ起こるか分かりません。

しかし、そのためだけに毎日を過ごすことはできません。

だからこそ、防災は日常と切り離して考えるものではなく、日々の暮らしの中で自然と育まれていくものであるべきだと考えています。


私たちが大切にしているのは、「生きる力」です。

災害時だけに役立つ特別な技術ではありません。

人とつながる力。

考える力。

工夫する力。

助け合う力。

自然を楽しむ力。

家族と過ごす時間を大切にする力。

地域とのつながりを育てる力。

それらは、災害の時だけ必要になるものではありません。


毎日の暮らしを豊かにし、自分らしく生きるために欠かせない力です。

だから私たちは、「防災キャンプ」という活動を続けています。

キャンプは、自然の中で過ごすことを楽しむ活動です。

予定どおりにいかないこともあります。

雨が降ることもあります。

思いどおりにならないこともあります。


一つひとつの体験が、生きる力となり、未来の安心へとつながります
一つひとつの体験が、生きる力となり、未来の安心へとつながります

しかし、その一つひとつが、「何とかしてみよう」という前向きな気持ちを育てます。

仲間と協力する。

子どもたちが挑戦する。

失敗しても、もう一度やってみる。

そんな体験は、災害への備えである前に、人として成長する時間になります。

私たちが伝えたいのは、「キャンプができる人」を増やすことではありません。

「生きる力を持った人」を増やしたいのです。


そして、その人たちが地域でつながり、支え合い、次の世代へその経験を伝えていく。

その積み重ねが、災害に強い地域をつくり、日本の防災文化を育てていくと信じています。

これからの時代、防災は「特別な活動」ではなく、「暮らしの文化」になっていく必要があります。


休日に家族でキャンプへ出かけること。

近所の人とバーベキューを楽しむこと。

子どもたちが自然の中で遊ぶこと。

地域のイベントで顔を合わせること。

お気に入りの道具を長く大切に使うこと。

その一つひとつが、災害時にも役立つ経験となり、安心につながります。


つまり、防災とは「何かを我慢すること」ではなく、

「豊かな暮らしを楽しむこと」なのです。

私たちは、これからも全国の学校、自治体、企業、地域、そして家族へ、

この考え方を伝え続けていきます。


防災教育も、企業研修も、地域づくりも、その目的は一つです。

「防災は知識ではなく、日常を豊かにする生きる力である。」

この理念を、一人でも多くの人へ届けたい。

それが、日本防災キャンプアウトドア協会が目指す未来です。

このシリーズを読んでくださった皆さまへ

10回にわたり、「防災の常識を疑う」シリーズをご覧いただき、ありがとうございました。


もし、このシリーズを通して、

「防災の見方が少し変わった。」

「日常の暮らしを見直してみようと思った。」

「自分たちの地域でも取り組んでみたい。」

そう感じていただけたなら、これ以上嬉しいことはありません。


私たちは、防災を教える団体ではありません。

体験を通して、人を育て、地域を育てる団体です。

学校やPTA、自治体、企業、地域団体など、

それぞれの地域や目的に合わせた体験型プログラムをご提案しています。

「こんな活動は地域でもできるだろうか。」

「子どもたちに体験させてみたい。」

「企業研修として取り入れたい。」

そんなご相談からでも、ぜひお気軽にお問い合わせください。

一緒に、「日常を豊かにする防災」を広げていきましょう。



次回から新シリーズが始まります。

『新連載シリーズ②女性視点の防災』

女性を守る防災から、女性が地域を支える防災へ


災害時、女性や子ども、高齢者、要配慮者が抱える課題は、まだ十分に理解されているとは言えません。

しかし、女性は「守られる存在」だけではありません。

地域をつなぎ、支え、安心を生み出す大きな力を持っています。

次回からは、「女性視点の防災」をテーマに、避難所生活、子育て、介護、性被害への備え、そして女性防災人材育成まで、全10回にわたりお届けします。

女性だけでなく、男性にもぜひ読んでいただきたいシリーズです。


これからも、日本防災キャンプアウトドア協会は、「防災は知識ではなく、日常を豊かにする生きる力である」という理念のもと、皆さまとともに新しい防災のかたちを考え続けていきます。

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