災害多発時代の新しい防災力
- akiyuki yamasaki
- 7月18日
- 読了時間: 4分
〜「備える」から「動ける」へ。防災の形が変わる今、必要なのは“実践する力”〜
◉「想定外」が日常になる時代に
ここ数年、日本全国で「想定外」という言葉を何度聞いたでしょうか。記録的な大雨、巨大地震、線状降水帯、突風、土砂崩れ…ニュースを見れば、どこかの街が水に沈み、人々が避難所で夜を過ごしている映像が流れています。
長野県でも2021年の土石流や豪雨、2024年の能登半島地震の際にはその影響が長野県北部にまで及びました。災害は“遠くの出来事”ではなく、すでに“隣の現実”です。
こうした背景の中、国や自治体はもちろん、防災意識の高まりを受けて企業や地域団体も独自に防災訓練や備蓄に力を入れるようになってきました。しかし、それでも多くの人が口にするのは――「いざという時、何をすればいいのか分からない」という不安です。

◉「新しい防災力」とは何か?
これまでの“防災”といえば、
非常食や水の備蓄
避難経路の確認
ハザードマップの閲覧
といった静的な「備え」が中心でした。もちろん、それらも大切な準備です。しかし近年の災害を見ると、実際に「その場にいた人がどう動けたか」によって被害の大きさが変わっていることが分かります。つまり、これからの時代に求められる防災力とは、「知識」×「体験」=動ける防災力ではないでしょうか。
◉「キャンプやアウトドアスキル」が防災を変える
そこで注目されているのが「キャンプ×防災」という考え方です。アウトドアに親しむ人たちは、ライフラインのない自然環境で生き抜くための技術――例えば以下のようなスキルを持っています。
テントやタープの設営
焚き火やバーナーでの調理
簡易トイレや水の確保
ロープワークや応急処置
周囲との助け合い・コミュニケーション力
これらは、まさに災害時の避難生活に必要な要素ばかりです。
実際、2019年の台風19号の際、キャンプ用品を持っていた家庭が自宅避難中に快適に過ごせた事例や、アウトドア経験者が近隣住民を助けた例も多数報告されています。
◉家族を守り、地域を守る「防災リーダー」という存在
しかし、すべての人がアウトドア経験者というわけではありません。だからこそ、各地域に防災スキルを持った“リーダー”が必要です。
もし身近に1人でも、「テントの張り方が分かる人」「火を起こせる人」「避難所で動ける人」がいれば、その地域やコミュニティの安心度はぐっと上がります。
今、求められているのは、「楽しみながら備えを広められる防災リーダー」です。

◉私たちの挑戦:防災キャンプ指導者養成講座
私たち【日本防災キャンプアウトドア協会】では、アウトドアと防災のスキルを体系的に学び、地域で活かすことができる「防災キャンプ指導者養成講座」を開催しています。
◆こんな人におすすめ
家族や子どもを守れる力を身につけたい
キャンプ経験ゼロだけど、防災に興味がある
地域の防災に関わりたい
新しい学びを始めてみたい
仕事や地域活動に活かしたい
◆講座の特徴
初心者歓迎の内容設計(道具や知識がなくても安心)
1泊2日の体験型講座
各回定員10名の少人数制
資格取得後は地域活動に活用可能
段階的にステップアップできる指導者制度
◆講座で学べること
災害時を想定したキャンプ設営訓練
火起こしや炊飯などのサバイバル調理
ロープワーク、簡易トイレの作り方
地域コミュニケーションや避難所でのリーダー行動
フェーズフリーの考え方と災害心理学の基礎
◉開催概要(2025年度)
▪️日程
ベーシックアドバイザー資格:2025年9月27日〜28日(土日)
フィールドインストラクター資格:10月18日〜19日(土日)
ディレクター資格:11月8日〜9日(土日)
場所:長野県長野市戸隠(特設キャンプフィールド)
参加費:¥39,600〜¥49,500(税込)/1泊2日・食事込
対象:18歳以上の健康な方
定員:各回10名限定
申込方法 👉【公式サイトURL】より申込フォームへアクセス

◉「自分のため」が「誰かのため」になる学び
防災は「誰かがやってくれるもの」ではなく、**「誰でも担えるもの」**に変わりつつあります。
自分の家族を守れるようになること、それを周囲に伝えられるようになること。この講座を通して、あなたの中にある防災力が芽吹き、やがて地域全体の安心につながっていきます。
今こそ、新しい防災の形を学ぶ時代。あなたの参加が、未来を変えます。
「想定外」が当たり前になるこの時代。私たちは、静かに、でも確実に備える必要があります。
キャンプという楽しい体験を通じて、もしもの時に“動ける自分”になるために――
まずは、学ぶ一歩から始めてみませんか?あなたのご参加を、心よりお待ちしています。
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