top of page

予定を変える力も、防災力。自然の中で学ぶ「判断する防災」

夏休みになると、キャンプ、川遊び、SUP、登山など、自然の中で過ごす機会が増えます。

せっかく計画した活動ですから、できれば予定どおり楽しみたい。

誰もがそう思います。


しかし、自然は私たちの予定どおりには動いてくれません。

晴れていた空に雲が増える。

風が強くなる。

遠くで雷が聞こえる。

気温が予想以上に上がる。

子どもの動きが少し鈍くなる。

そんな小さな変化に気づいたとき、

「せっかく来たから、もう少し続けよう」

ではなく、

「今日はここまでにしよう」

と言えることも大切な防災力です。


私たち日本防災キャンプアウトドア協会では、防災キャンプを目的とは考えていません。

火起こしを覚えること。

ロープを結べるようになること。

テントを設営できるようになること。

もちろん、それぞれ役立つ技術です。


しかし、それ以上に大切なのは、

状況に気づき、自分で考え、安全な行動を選ぶ力を育てること。

自然の中では、正解がいつも一つとは限りません。

活動を続けるのか。

時間を短縮するのか。

場所を変えるのか。

屋内へ移動するのか。

中止するのか。

その時の天候、場所、参加者の年齢や体調によって、判断は変わります。

だからこそ、防災キャンプでは「正解を覚える」のではなく、「考えて判断する」経験が重要です。


この経験は災害時にもつながります。

大雨の予報を見たとき。

避難情報が出たとき。

停電が起きたとき。

家族が別々の場所にいるとき。

災害では、誰かが常に正解を教えてくれるとは限りません。

情報を集め、状況を確認し、自分で判断する必要があります。

それが自助です。


さらに、

「隣のおばあちゃんは大丈夫かな」

「子どもがいる家庭にも伝えよう」

「地域のみんなで確認しよう」

と周囲へ意識が広がると、共助につながります。

そして、情報を集め、人の話を聞き、その場に合った行動を一緒に考えられる人が地域に増えていく。

それが、私たちが考える地域を支える人材育成です。

防災キャンプはゴールではありません。

防災意識を高める入口です。

自然の中で、

気づく。

考える。

判断する。

行動する。

振り返る。


そして、学んだことを家族や地域へ伝える。

その繰り返しが、自分を守る力になり、誰かを支える力になり、地域の防災力になります。

予定どおりできなかった一日は、失敗ではありません。

安全のために予定を変えた経験こそ、最高の防災教育になることがあります。


FAQ

Q.天気が悪くなったら防災キャンプは中止ですか?必ずしも中止とは限りません。天候、風、雷、活動場所、参加者構成を確認し、短縮、場所変更、屋内化、中止などから安全な方法を選びます。

Q.予定変更も防災教育になりますか?なります。なぜ変更するのかを参加者と共有すると、防災情報を具体的な行動へ変える実践的な学びになります。

Q.子どもにも判断を考えてもらえますか?できます。「この雲を見てどう思う?」「どこへ逃げる?」などの問いを通じ、自分で考える経験をつくれます。

Q.防災キャンプは地域人材育成につながりますか?体験を通して気づき、自分の行動を変え、学びを周囲へ伝える人が増えることで、自助から共助、地域を支える人材育成へつながります。

コメント


bottom of page